ハーレー FXST EVO トランスミッションの分解手順 ④ ギアを取り出してみよう

この記事はハーレー FXST EVO トランスミッションの分解手順 ③ サイドプレートを外そう。の続きです。
この記事からご覧になられている方はハーレー FXST EVO トランスミッションの分解手順 ① からスタートしてください。



理屈がわからなければ取っ付き難いミッションですが、構造がわかれば簡単な作りです。

大きく分けて、構成部品はシャフトギアワッシャーサークリップベアリング5種類です。

ハーレーの大半のモデルのトランスミッションは、メインシャフトとカウンターシャフトの2本のシャフトにギアがそれぞれ付いてます。


ギアをばらすのにサークリップを外す必要がありますが、このミッションに使われているサークリップは穴の開いているスナップリングとは違いますので、取り外しに少し特殊なサークリッププライヤーが要ります。


このような形状のものです。グリップを握ると先が開く仕組みになっています。
例)
45101704k_convert_20121006112627.jpg


それでは、ばらしてみましょう。

端から順番に外してゆくだけです。


バラバラになりました。
DSCF2664_convert_20121004120233.jpg

シャフトについているギアは大きく分けて3種類あります。

シャフトに完全に固定されていて、
横にも縦にも動かず、常にシャフトとともに回転しているフィックスドギア(ここではフィックスドギアの事をFXと表現します)


シャフト上を縦にも横にも動きませんが、
シャフトが固定された状態でも回転できるフリーホイール(ここではFWと表現します)


シャフトと共に回転しますが、
横へ移動(スライド)が可能なスライダーギア(ここではSLと表現します)


この3種類です。


上記写真で見ると左側がメインシャフト(M)、上から*M2,M3,M1,M4。
M5はプライマリープーリーとともにケースについたままの状態。

右側カウンターシャフト(C)は上からC5,C2,C3,C1,C4。

M1,M2,C3がスライダーギア(SL)

M2とはメインギアの2速用という意味です。ですから、M1はメインシャフト側の1速用ギア、C4はカウンターシャフト側の4速用ギアという事です。


文章ではわかり難いですが、実際に手に取ってみるとよくわかると思います。


ワッシャーとクリップの位置と種類は重要です。組み付け時に間違わないように注意しましょう。

DSCF2663_convert_20121004120204.jpg

広めの溝にはニードルベアリングが入り、その上にはFWギアが来ます。
サークリップとギアの間にはサークリップの引っ掛かり防止と隙間調整の為にスラストワッシャーが入ります。大きさ、厚みを間違えるとギアが正常に作動しなくなりますので要注意です。

写真はカウンターシャフトのC5、C3のみ残った状態。
左側先端がプライマリーサイド(車体左側)


DSCF2666_convert_20121004120358.jpg


ギアの抜けたミッションケース。
奥にあるのがM5(FW)です。



それでは次号はミッション内の変速の仕組みに付いてふれてみましょう。


ハーレー FXST EVO トランスミッションの分解手順 ⑤ミッションの変速のしくみ。へ続く。


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爆音さん

Author:爆音さん
整備やカスタムについて共有しましょう。
現在行っているものや、整備学校時代に撮った写真を使って記事を書きたいと思います。
ハーレーに限らず、バイクを分解整備する時に是非使って頂きたいのが、適切な工具とメーカー発行のサービスマニュアルです。
マニュアルには分解手順、注意点、締め付けトルク、組み立て手順が記されています。
特に、ハーレーのマニュアルはその順序が事細かにかかれていると思います。しかし、日本語のサービスマニュアルがあまり出回っていないのも事実。
ほんの少し、分解整備の手伝いになればと思います。
分解整備は個人の責任に於いて行ってください。

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