CBR400Fのドライブスプロケットの後ろのカウンターシャフトのオイルシールをエンジンを下さず、割らずに交換する方法
どんなバイクでもそうですが、年月の経過とともにいろんなところからオイルが漏れてきます。
オイル漏れで多いのが、
①カウンターシャフトなどの回転部分のシール
②オイルラインのジョイント部
③シリンダーヘッドガスケット
④シリンダーベースガスケット
⑤クランクケース接合部
①のオイル漏れは比較的早い段階で起こり、どんどんひどくなってきます。
なので、大概の場合、交換しやすいような設計になっていますが、エンジン内の内圧が上がった時にオイルシールが簡単に抜けてしまってはいけないため、クランクケースを分解しないと交換できない構造のものもたくさんあります。
CBR400Fのカウンターシャフトオイルシールは幸いにも、クランクケースを割らなくても、エンジンを車体から下さなくても交換が可能です。
ただし、その方法はサービスマニュアルには記載されていませんのでここで紹介します。
(サービスマニュアルではカウンターシャフトオイルシールの交換は、エンジンを下ろしてトランスミッションを分解する過程の一部で紹介されています。)
※ 車体を大きく右側に倒せばエンジンオイルを抜かなくても作業ができますが、とっても危険なので、エンジンオイルを抜いて作業することを強くオススメします。
ドライブスプロケットカバーを外します。
チェーンとスプロケットを外して汚れを落とします。
ケースプロテクターを外し、上部の穴に長めのM6のボルトを穴の中にあるロックピンに突っ込んでねじ込みます。(次の写真参照)
ロックピンにボルトが刺さったら、上方向に引っこ抜きます。このロックピンは刺さっているだけなので上方に向かって引っ張り上げるだけで抜けます。
抜けました。
次に、ベアリングホルダーを引き抜きます。
この時、ベアリングホルダーだけを引き抜くことはできませんので、カウンターシャフトごと引き抜きます。
写真のように、スプロケットを取り付けてカウンターシャフトを引き抜くとやり易いです。
ある程度まで抜けてきたらスプロケットを外してベアリングホルダーを外してください。
抜けました。汚れはきれいに取りましょう。
カウンターシャフトのオイルシールリップ面が若干磨耗していますがこれくらいなら許容範囲です。
ここの磨耗がひどい場合や、傷がある場合はカウンターシャフトの交換が必要です。
古いオイルシールを外側から内向きに抜きます。
きれいに掃除して新しいオイルシールを挿入します。
オイルシールには表裏があるので間違えないように注意が必要です。
オイルシールリップにエンジンオイルを塗ります。
ベアリングホルダーのOリングも交換して、逆の手順で組んでいきます。
ベアリングホルダーの矢印マークを上向きにして、確実にロックピンを差し込んでください。
元どおり組み立てて完成。
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